【スペシャルインタビュー】高取焼味楽窯×TOGGYのコラボ酒器 「Oasi〜黒釉白流〜」が誕生! 

福岡を拠点に活動するDJ・パーソナリティのTOGGYさん。「世界を旅して出会った雑貨屋さん」の旅人としてもおなじみで、特に焼き物には目がありません。そんなTOGGYさんが、なんと400年以上もの歴史をもつ「高取焼 味楽窯」とコラボレーションし、酒器をつくることになりました。今回は販売を記念してスペシャルインタビューを公開します。

お茶会をきっかけにつながった縁

――初のコラボレーション、おめでとうございます。TOGGYさんと味楽窯さんとの出会いを教えてください。

2012年に空海劇場で「茶道のココロ」と題したイベントを開催したときに、味楽先⽣にお茶碗を作っていただいたことがきっかけです。イベントでは1回50⼈のお茶会を同じ⽇に同じ場所で2 回開くので、つまり100⼈分のお茶碗を⽚付けて⼊れ替える必要がある。それは大変だからいっそ100個作って参加者にプレゼントしようということになったんですよ。茶道初⼼者の方のみが参加できるお茶会だったので、初めての“マイ茶碗”としても記念になるかなと思って。味楽先⽣には無理を⾔ってすごくお得な⾦額にしてもらいました(笑)。

――なぜ高取焼を選んだのでしょうか。

参加者のほとんどが福岡の⼈だったので、福岡にこんな素晴らしい窯があることを知ってもらいたかったからです。お客様をもてなすときに地元で作られたお茶碗や道具を使うと、より気持ちがこもって「最⾼のおもてなし」にもなる。だから、他の焼き物ではなく福岡の⾼取焼を選びました。イベント後も、味楽窯の陶芸教室の⽣徒さんたちによる作品の品評会に呼んでいただいたり、番組の企画で陶芸体験をさせてもらったりなど、味楽先生とは長いお付き合いなんですよ。

改めて感じる、高取焼の魅力

――TOGGYさんが思う、高取焼の魅力とは。

薄造りの「綺麗寂び」と呼ばれる遠州好みの茶道具はもちろんのこと、古高取に代表される、「どっしり」としているところですね。味楽先生曰く、お茶はもともと武士の嗜みだったので茶器は大きいそうなんです。高取焼も、かつては黒田藩の御用窯だったのでその時代の影響を受けた形や色味のものになっているのかもしれませんね。

器に込めた想いと使い途

――今回のコラボ商品は茶器ではなく「酒器」なんですよね。

お酒が好きなんでね(笑)。
でも、用途は酒器だけに限りません。お酒を飲まない人は料理に使ったっていい。そのため少し大きめで料理が盛り付けやすいようにもなっているんです。例えば、普通のお皿にのせたら100円の豆腐は100円の冷奴ですが、これにのせたらとっても高級に見えるはず。それが器のすごいところだと思います。

――サイズ感もいいので、いろんな使い方ができそうですね。

片口の中に三種の大きさの盃を重ね、収納スペース効率も考えました。出来れば仕舞い込まずに、目につく場所に飾って頂きたいです。一式そろえて、サイズもそれぞれ料理に合わせて使うと最高ですよね。でも、角煮のような脂っこい料理だけはちょっと避けてほしいですね。昔は洗剤がなかったので、水で洗うことを前提に作られているんですよ。他の食器と一緒に洗わず、大切に使って頂きたい。おひたしや酢の物、刺身など、さっぱりしたものが合うんじゃないかな。

――コラボ商品でこだわった点は?

荒土ときめ細かい土の二種類を使ったところですね。味楽先生が「2つ使ったほうがおもしろいんじゃないか」と言ってくださったからなんですけど、一つは黒ベースに白縁をデザイン、もう一つは銅化という色に仕上げています。シンプルで、若者にも受けそうなものを目指しました。こういう焼き物は「高い」と思う人もいるかもしれませんが、やっぱり「本当に良いもの」が暮らしの中に1つあるだけで、心が豊かになります。昔から受け継がれてきた伝統の造形美、そして使う人のことを考えてつくられた道具を表す「用の美」という言葉があります。ぜひ皆さんにも「用の美」を日常に取り入れていただけたら嬉しいですね。

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